研修会社の標準講座では、自社の開発環境や育成したい人材像に合わない場合があります。カスタマイズ研修なら、開発言語や工程、演習内容などを自社の育成目的に合わせて調整できます。
本記事では、標準講座との違いやカスタマイズできる主な項目、向いているケース、導入時の注意点について解説します。
標準講座は、研修会社があらかじめ用意したカリキュラムに沿って学ぶ形式です。複数の企業が利用する公開講座なども、この形式に含まれます。
一方、カスタマイズ研修は、受講者のスキルや配属後の業務、自社の開発環境などを踏まえて、カリキュラムや演習内容を調整する形式です。標準講座では扱われていない技術や工程を取り入れたり、不要な内容を減らしたりできる点が特徴ですが、対応できる範囲や費用は研修会社によって異なります。
| 項目 | 標準講座 | カスタマイズ研修 |
|---|---|---|
| カリキュラム | 研修会社が用意した内容 | 自社の目的や受講者に合わせて調整 |
| 対象者 | 幅広い受講者に対応 | 自社の受講者に合わせて設計 |
| 準備期間 | 比較的短い | 打ち合わせや設計に時間が必要 |
| 費用 | 内容や人数に応じた料金設定 | 設計・調整の範囲によって変わる |
| 向いているケース | 標準的な知識・スキルを学びたい場合 | 自社の業務や開発環境に合わせたい場合 |
カスタマイズできる範囲は、研修会社やコースによって異なります。相談時には、自社で変更したい部分を具体的に伝えることが重要です。
Java、C#、JavaScriptなど、配属後に使用する開発言語や技術を研修内容に組み込める場合があります。すでに別の言語で開発経験がある受講者を対象とする場合は、基礎的な内容を減らして、実務で必要となる技術に重点を置く設計も効果的です。
要件定義、設計、実装、テストなど、どの工程を扱うかも調整の対象です。ウォーターフォールやアジャイルなど、自社で採用している開発手法を研修に取り入れるケースもあります。
例えば、配属後に設計工程まで担当する人材であれば、プログラミングだけでなく、設計書の作成やレビューまで研修カリキュラムに含めるような調整が可能です。
模擬プロジェクトやシステム開発演習の題材を、自社の事業や開発業務に近いものへ変更する方法もあります。受講者が担当する業務との関連性を持たせることで、研修で扱う内容を実務と結びつけて考えやすくなります。
研修期間や受講人数、集合・オンラインなどの実施形式も、研修会社によって調整できる場合があります。複数拠点から受講するケースや、通常業務と並行して研修を実施する場合など、自社の勤務環境に合わせた設計が必要です。
理解度テストや成果物の評価、講師からのコメントなど、研修後に共有される内容も確認したい項目です。人事部門だけでなく、配属先の管理者やOJT担当者が確認したい情報をあらかじめ整理しておけば、必要な評価項目を研修会社へ伝えられます。
反対に、一般的なプログラミングや開発工程の基礎を学ぶことが目的で、標準講座の内容と育成目標が合っている場合は、無理にカスタマイズする必要はありません。準備期間や費用も考慮し、標準講座とカスタマイズ研修を比較することが大切です。
カスタマイズ研修では、研修会社との打ち合わせやカリキュラム設計が必要になるため、標準講座より開始までに時間がかかります。内容によっては、教材や演習環境の準備も必要です。
費用も、カリキュラムの調整範囲や受講人数、研修期間などによって変わります。研修を開始する時期から逆算して、準備に必要な期間と予算を確認しておきましょう。
自社の要望をすべて盛り込むと、限られた研修時間の中で一つひとつの内容を十分に扱えなくなる場合があります。研修の到達目標を明確にしたうえで、必要な内容に絞ることが重要です。
自社のシステムや業務ルール、顧客固有の対応方法などは、外部研修ですべて扱う必要があるとは限りません。開発工程や一般的な技術知識は研修会社で学び、自社固有の内容は配属後のOJTで扱うなど、役割を分ける方法があります。
研修とOJTの役割分担を明確にしておくことで、カスタマイズの範囲も決めやすくなります。
研修会社へ相談する際は、「何を変更したいのか」だけでなく、「なぜ変更するのか」まで伝えることが重要です。次のような情報があると、必要なカリキュラムを検討しやすくなります。
例えば「Javaを扱ってほしい」という要望だけでなく、「配属後にJavaを使った実装を担当するため、実装と単体テストまでを重点的に学びたい」と伝えれば、研修会社も必要な内容を検討しやすくなります。
システム開発研修のカスタマイズは、自社の開発環境や配属後の業務に直結したスキルを短期間で習得させるうえで有効な手法です。開発言語や対象工程、演習テーマ、評価方法など、調整できる柔軟性は研修会社によって異なります。
ただし、すべての要望を研修に盛り込めばよいわけではありません。一般的な技術知識は外部研修で習得してもらい、自社固有の業務ルールは配属後のOJTで補うなど、役割分担を整理したうえで、自社の育成課題に合致する研修会社へ相談・比較検討を行いましょう。
講師が顧客役や上司役となり、要件確認や報告・相談をシミュレーション。技術スキルにとどまらず、相手の意図をくみ取る力やチームで進める対人能力の養成に繋がります。
設計・製造・試験の一連のプロセスをPBL(課題解決型学習)形式で実施。インプットとアウトプットの反復を通じて各工程の役割と成果物のつながりを学び、配属後の具体的な業務イメージを確立させます。
| 研修スタイル | 集合 ※オンライン実施は応相談 |
|---|---|
| 対応言語 |
|
| 実践演習の 有無 |
あり |
| 研修カスタマイズの対応 | 応相談 |
| 助成金の対象と なる研修の有無 |
有※ |
Java、Python、PHP、C言語/C++/C#など、多岐にわたるプログラミング言語に対応した50以上の研修コースを提供(※2026年7月22日調査時点)。自社の開発環境やエンジニアのスキルレベルに合わせた研修で、必要な言語スキルを効率的に習得できます。
「特定の言語は書けるものの、成長が頭打ちになっている」というエンジニアにおすすめの研修です。データ構造やアルゴリズムを学び直し、言語の挙動や構造を把握することで、「何となく書ける」を確かな理解へと引き上げます。
| 研修スタイル | 集合、オンライン、オンラインLive、eラーニング |
|---|---|
| 対応言語 |
|
| 実践演習の 有無 |
あり |
| 研修カスタマイズ の対応 |
可 |
| 助成金の対象と なる研修の有無 |
有※ |
IT基礎からプログラミング、データベース、Webアプリ開発まで、SEに必須となるテーマのコースを用意。段階を追って開発スキルを習得する仕組みにより、知識ゼロからでもシステム開発現場の戦力へと引き上げを図ります。
学習進捗の管理だけでなく、受講状況の報告やオリジナル教材の制作にも対応。自社の開発ノウハウを資産として蓄積できるため、教育の属人化を防ぎつつ、組織全体で均質なエンジニアを育成する体制が整えられます。
| 研修スタイル | eラーニング |
|---|---|
| 対応言語 |
|
| 実践演習の 有無 |
あり |
| 研修カスタマイズ の対応 |
自作コンテンツ作成可 |
| 助成金の対象と なる研修の有無 |
有※ |